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千社札で使われる文字

千社札で使われる文字は、「江戸文字」と呼ばれる文字です。
江戸文字には、歌舞伎で使われる「勘亭流」や相撲の「相撲字」、寄席の「寄席文字」などがありますが、どれも太くて力強く、独特の味わいのある図案文字です。
相撲字では力士の力を出し合う様子が表されていたり、勘亭流や寄席文字では客席が隙間なく埋まるようにと、できるだけ隙間が空かないような書体であったりするのだそうです。
千社札では、小さく文字を入れる場合には寄席文字が使われることがありますが、基本的には、江戸文字の中でも「籠文字」という文字が使われています。
しかし、このように千社札の書体が定まったのは明治の頃で、それまでは様々な書体が使われていたと言われています。

籠文字は、千社札の他にも、提灯や半纏などにも使われているようです。
肉太で力強く、やや四角い書体の文字で、とても迫力があって遠目からでも良く目立つようになっています。
通常の書道のように書くのではなく、輪郭を描いてから中を塗って文字を描きます。
反転文字として使われることも多いようですが、輪郭線として使われることもあるそうです。

千社札は、このような江戸文字を「子持ち枠」と呼ばれる枠の中に描きます。
子持ち枠は、外枠が太線で内枠が細線の二重罫線でできた枠です。
この子持ち枠の大きさも決まりがあるようで、外寸が幅48ミリ、高さ144ミリの1:3の比率となっています。
また、札の大きさも基本的に決まっていて、幅が58ミリで高さが173ミリの一丁札と呼ばれる大きさなのだそうです。
千社札は、このような札に江戸文字で書かれます。